巷で有名になった卒業式を中止した立教新座高校3年生諸君へ。(校長メッセージ)を今更読んだ。
この校長先生の言うことはすごく的を得ていると思った。
その中でも「大学に行く本当の目的」の中の立ち止まって考える時間について私なりに詳しく考えてみた。
Contents
大学は「立ち止まる自由」が得られる場所
大学に行くとは、「海を見る自由」を得るためなのではないか。
言葉を変えるならば、「立ち止まる自由」を得るためではないかと思う。現実を直視する自由だと言い換えてもいい。
中学・高校時代。君らに時間を制御する自由はなかった。遅刻・欠席は学校という名の下で管理された。又、それは保護者の下で管理されていた。諸君は管理されていたのだ。
大学を出て、就職したとしても、その構図は変わりない。無断欠席など、会社で許されるはずがない。高校時代も、又会社に勤めても時間を管理するのは、自分ではなく他者なのだ。それは、家庭を持っても変わらない。愛する人を持っても、それは変わらない。愛する人は、愛している人の時間を管理する。
大学という青春の時間は、時間を自分が管理できる煌めきの時なのだ。
「立ち止まる自由」が得られる場所、それが大学だ。
大学は勉強する場所でもなく、友達を作る場所でもなく、遊ぶ場所でもなく、人生を一度立ち止まって考える時間を与えてくれる休息期間ということ。
大学は人生でもっとも時間から自由になれる場所なのだ。
っていうといろんな理由で大学に行きたくても行けなかった人から怒られてしまいそうかもしれない。
だが校長先生も言ってることなので便乗させていただく。
実際、日本の大学はあまり勉強しなくても卒業できるというのは事実だ。
大学生活の送り方は星の数ほどある
大学生活の過ごし方は何万通りもある
だから大学では
- 週6でバイトに明け暮れる人
- パチスロや麻雀にハマる人
- クラブなどの夜遊びにハマる人
- サークル、部活一筋になる人
- ボランティアにハマる人
- 海外に短期留学する人
- 仲間を集めて起業する人
- ヒッチハイクにハマる人
- オンラインゲームにハマる人
- アニメやエロゲなどのオタク趣味にハマる人
- アイドルの追っかけになる人
- その他趣味を極める人
等々、私の知人の例をざっと思い出すだけでも10通り以上ある。
企業が新卒の面接で
「大学生活で勉強以外に何か打ち込んだことはありますか?」
と聞くのが一般的なのも頷ける。
高校まで不登校とかしたことがなく真面目に学校に通ってた多くの人にとってこの自由度の高さは憧れだと思う。
大学生活は一生に一度
だが、ここで重大な事実がある。
大学生活は一生に一度しかない。
大学を卒業して会社で働き始めてしまうと自由のない生活に逆戻りだ。
ブラック企業に入ってしまったら悲惨だが、仮にホワイトでも高校生より圧倒的に自由が少ない。
なぜなら日本の企業に夏休みなんてないからだ。
あなたの高校生活は楽しかっただろうか?
楽しかったという人も、一度は思ったことがあるんじゃないだろうか?
ずっと夏休みが続いたらいいのにと。
大学生の自由時間の長さは圧倒的
大学の長期休暇は高校より全然長い。
高校の夏休みが40日なのに対し、大学は2か月ある。
春休みも高校が2週間なのに対し、大学は2か月だ。
高校生は公立校で約165日
社会人は完全週休2日制でも120日
大学生がいかに自由かがわかるだろう。
(一部理系、医学部、薬学部などは除く)
大学生の休日は4年間で実に800日。
人によっては早期に必要単位を取り終え、就活も終わって4年次は半分くらいしか学校に行かない人もいる(特に文系に多い)。
さらに文系の場合、授業の組み方次第で金曜完全に空けて週休3日とかも余裕でできる。
そういう人だと実質1000日いくんじゃないだろうか。
これだけの時間があればやりたいことは何でもできるだろう。
校長先生はこれを立ち止まって現実を直視する時間だと言った。
管理され続ける人生
高校まで、人は常に縛られて生きてきた。
厳密には生まれてから幼稚園に入るまでの少しの間だけ画、子供にも時間にまったく縛られない期間が存在するが、覚えている人は少ないだろう。
私ははっきりとは覚えていないのだが、なんとなく幼稚園に入る前の方が入った後より生き心地がよかったことは覚えている。
子どもながらに自由を感じていたのかもしれない。
学校に入ると私たちは常に時間を管理される。
時間だけじゃない。精神もだ。正論を押し付けられ、先生の言うことに反すると怒られる。
このとき、私たちは管理されているわけだ。
大学を出て、就職しても同じだ。会社に管理される。
もちろん、起業したりネットビジネスやフリーランスなど個人で働けば話は別だが、大多数の学生は就職を選ぶ。
一度就職してしまうと、あなたはその企業に自分の時間の使用権を引き渡すことになる。
これはもう何度も聞いた話かもしれないが、人は人生の大半の時間を働いて過ごす。
もし楽しくない仕事を選んでしまったらあなたは幸せになれない。
「若いうちの苦労は買ってでもしろ」なんて昔の人が考えた都合のいい考えなんて今すぐ捨てろ。
自分のやりたいことをやって生きるのが一番幸せ。
やりたくないことやってたらいつまでも不幸せなままだ。
私ならもし就職先がブラック企業だとわかったら1秒で辞める。
ブラック企業に入ってしまったら本来自由なはずの帰宅後の時間まで身体的にも精神的にも奪われてしまうのだから当たり前だ。
これを当たり前だと思えない人は「生きること」をもっと真剣に考えた方がいいと思う。
賢い人なら即決で辞めるのが正解だとすぐに気づくはずだ。
ブラック企業でさえなければ、まず精神的な自由は確保できる。ホワイト企業の上司は部下を大事に扱う。ブラック企業の上司のように権力を利用して洗脳しようとしてこない。
どんな企業で働くにしても自分の人生は自分で生きたい。そのためには精神も時間も尊重してくれるホワイト企業を選ぶべきだ。
将来を決める、自分の人生の時間んを引き渡す就職先選びは徹底的に考え抜いて決めよう。
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大学に行く本当の目的 – 立ち止まって考える時間
で、そんな重大な決断を下すために立ち止まって考える時間を与えられるのが大学4年間の大学生活だと、校長先生はおそらくこういうことが言いたかったんじゃないかと私は思う。
一度就職してから考えが変わってやりたいことが変わっても学びなおす時間や費用が問題になる。
それでやりたいことが後で見つかっても諦めて、やりたくもない仕事をずっとやり続けてしまう人生ってきっとすごく多いんだと思う。
でもそれでいいのか?
よくないのはわかってる。わかってても時間とお金がないからどうしようもない。
特に今の若者は世代的に収入が少なくなりがちだからこの問題は深刻だ。
やりたいことをやるためのプランを深く掘り下げて考えるための時間と、それを実行するのに必要最低限のお金、時間。
お金と時間がないとこんな状況は変えれない。
だが社会人には時間がないし、若者にはお金がない。
だから時間だけはたっぷりある大学生のうちに十分に悩んでおくべきなのだ。
あるいは大学生のうちに個人でお金を稼ぐ術を身に着けて自由な時間を自分で生み出してもいい。
それができたら苦労しないって?
800日もの自由があるんだぞ? それだけの時間を与えられてできないことを探す方が難しいぐらいだと思う。
多くの人にとっては、リタイア後を除いて、大学が唯一自分で自分の行動を管理できる自由がある期間だ。
この期間に何をすべきかはすべてあなたが決める。
その選択がその後の人生に大きな影響を与えるのは間違いない。
800日を生かすも殺すもあなたの自由だ。
まずはじっくり考えることから始めよう。
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